
生活習慣病
生活習慣病
当院では生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病、高尿酸血症など)の治療を行っています。
問診、診察、各種検査を定期的に実施し、適切な治療方針を提案します。
当院の生活習慣病治療の特徴
当院では運動療法に特に力を入れています。
薬を飲むだけでは健康になれません。
食事の摂り方、体の動かし方を改めて見直し、根本的に健康増進を目指したい方をお待ちしています。
2階にトレーニングジムを設置し、筋力トレーニング、有酸素運動を実施可能です。
診察後に運動もして帰りませんか?(診察日以外の運動も可能)
運動不足、不適切な食生活、過度な飲酒、喫煙やストレスなど、健康的と言えない習慣や環境にさらされていると、我々人間の体には色々な問題が起こってしまい、かつて「成人病」と言われていた「生活習慣病」に陥ってしまいます。
日本人の三大死因は、がん、心疾患、脳血管疾患ですが、これらの危険因子となる肥満症、動脈硬化症、糖尿病、高血圧症、脂質異常症などはいずれも生活習慣病とされています。また最近では、高尿酸血症、慢性腎臓病、脂肪肝、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、歯周病なども生活習慣病に分類され、その危険性が指摘されています。
生活習慣病の多くは自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行し、脳や心臓、血管などにダメージを与えていきます。その結果、ある日突然、心筋梗塞や脳卒中など、命に関わる重篤な症状を引き起こすことがあります。最近では健康診断などで早期に異常を検知し、積極的に医療機関を受診するように促されるようになりましたが、自覚症状があまりないという問題によって、予防や治療といった行動になかなか結び付かないことが多いことが指摘されています。
血圧とは心臓から送り出された血液が血管の中を流れる時に動脈の内壁を押す力のことです。何らかの理由により、この血圧が正常範囲よりも高い数値が続くことを高血圧症といいます。一般的には収縮期血圧(上の血圧)が140mmHg以上、拡張期血圧(下の血圧)が90mmHg以上の状態が続くと診断されます。原因として、過剰な塩分摂取、肥満、過剰飲酒、精神的ストレス、自律神経の調節異常、運動不足、野菜や果物(カリウムなどのミネラル)不足、喫煙などが原因とされています。
血圧が高い状態が続くと血管の壁にストレスがかかり、次第に厚く、硬くなり、動脈硬化と言われる状態になります。動脈硬化になり血管が傷んだ結果、心不全や狭心症、心筋梗塞といった心臓血管系の病気や、脳出血・脳梗塞などの原因になります。
しかしながら、少し血圧が上昇したとしても特に自覚症状は感じられないものなので、気づかないうちに動脈硬化が進行していることがあります。このため、定期的に健康診断を受けたり、自宅や職場で決まった時間に血圧を測定してご自身の血圧を管理することが大切になります。
血液中の脂質には、コレステロール、中性脂肪、リン脂質、遊離脂肪酸というものがあります。これらの脂質成分は、それぞれ体内で重要な役割を果たしている重要なものですが、過剰になると様々な問題を引き起こしてしまいます。脂質異常症とは、こうした血液中の脂質の値が基準値を超えてしまった状態をいいます。「悪玉コレステロール」といわれるLDLコレステロールや血液中の中性脂肪(トリグリセライド)が必要以上に増えたり、「善玉コレステロール」といわれるHDLコレステロールが減ると、血管壁が傷つき、プラークと呼ばれる塊が付着するようになります。その結果、血液の流れが悪くなり、場合によっては詰まったり、プラークがちぎれて飛んでしまうようになります。脳の血管が詰まれば脳梗塞、心臓の血管が詰まれば心筋梗塞という、命にかかわる重大な病気を引き起こしてしまうのです。
脂質異常症も高血圧症と同様に、数値が高くても自覚症状はなく、静かに病気が進行していってしまいます。やはり、健診や受診などで定期的に血液検査を実施し、自分の脂質がどれくらいなのかを把握しておくことが重要となります。
糖尿病とは、膵臓から分泌されるインスリンの量が少なくなったり、作用が不十分なために血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が正常範囲を超えて高くなる病気です。血糖が高くても最初は自覚症状がありませんが、進行すると喉の渇き、倦怠感、多飲、多尿、体重減少といった症状が出現します。糖尿病の発症にはインスリンの分泌不足といった先天的な要因によるものの他、過食、肥満、運動不足、ストレスなどの生活習慣が関係しているといわれています。糖尿病が進行すると、糖尿病網膜症(目の病気)、糖尿病性腎症(腎臓の病気)、糖尿病神経障害(神経の病気)を発症し、末期には失明したり、透析治療が必要になったりすることもあります。また、動脈硬化につながり、心筋梗塞や脳梗塞など、命に関わる病気を引き起こす可能性も高まります。
近年、糖尿病発症年齢の若年化が問題となっています。食生活と運動不足が主な原因とされていますが、糖尿病は罹患期間が長いほど様々な合併症を引き起こしてしまうので、できるだけ早期に病気を発見し、進行を抑えることが重要となります。
高尿酸血症とは血液中の尿酸値が高くなることで、痛風関節炎や腎障害、腎・尿路結石の原因になるほか、心血管疾患にも悪影響を及ぼすとされています。以前の日本では痛風は50歳代以降の男性に多い、いわゆる「おじさん病」でしたが、近年では食生活の欧米化の影響などによって、そのピークが30歳代に低年齢化しています。若い方であっても、食生活の乱れや肥満が気になる場合は、積極的に尿酸値をチェックし、高ければ早めに対策をとるべきだと言えます。また、痛風関節炎という高尿酸血症に特徴的な関節炎は、主に足の指関節に生じるものであり、激痛を引き起こすことで有名な病気です。発症すると1週間ほどは歩行が困難になり、日常生活に大変な支障をきたす疾患ですので、尿酸が高い状態を放置せずに、積極的に治療することが推奨されます。